子どもの将棋教室とは？特徴やメリットなどをご紹介

公開日： 2025-06-17

近年は将棋に注目が集まっています。
日本古来のゲームであることもあって、将棋は競技人口が多く、将棋教室も少なくありません。
そんな中で、お子さんに将棋を習い事にさせようかと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、将棋を習い事にするメリットについて解説していきます。

将棋とは？

最近は将棋中継をさまざまなメディアで見られるようになってきました。
たとえばタイトル戦などでは棋士が着物を着て、正座をしながら将棋をする姿を見ることができます。
一応ルール上はあぐらをかいても問題ないですが、駒を動かす時は正座し直すのが一般的です。
もちろん、正座する時も姿勢はたださなくてはいけません。
このように、ほかのゲームと違って将棋はとても礼式を重んじるゲームです。
対局を始める時も「おねがいします」と言い、自分の負けを認める時も「負けました」と言わなければいけません。
そして、ひととおりの対局が終わったら「ありがとうございました」と言うのが決まりです。
このように、将棋は単純にゲームをするだけでなく、人としての礼儀を学べるゲームでもあります。
子どもにしっかりとした礼儀を身につけさせたいという時にはうってつけの習い事と言えるでしょう。

将棋を習うメリットとは？

将棋をはじめると論理的に物事を考えられるようになる

かつて、は将棋棋士というと高校を卒業したら将棋を指すことだけに集中し、大学に行く人は稀でした。
中には、中学卒業でとどめ高校にいかずにプロ棋士になる人もいたくらいです。
しかしながら、最近では高校の内にプロ棋士になってもあわせて大学に行く人も少なくありません。
これは、昔のようにプロ棋士一本で食べていけるほど簡単に収入が得られるわけではなくなったことが要因です。
もっとも、一方で大学に行くようなプロ棋士は高学歴であることが少なくありません。
たとえば、東大や早稲田といった有名な大学を卒業している棋士も少なからずいます。
これは、プロ棋士が極めて頭の良い人であることを示していると言えるでしょう。
ただ、これは必ずしも彼らが天才であることを意味しているわけではなく、将棋を通じて物事の考え方を学んでいるからとも言えます。
将棋は論理的なゲームです。
こちらがこう駒を動かしたら相手はこう駒を動かしてくるだろう、と論理に従って考えないとうまくゲームを進めることはできません。
こうした対局を通じて論理的に物事を考える力を養っているからこそ、彼らは有名な大学に入学することができていると言えるでしょう。
単に将棋が強くなるだけでなく、学力の底上げがしやすくなるという点でも将棋を習い事にするのはおすすめです。

将棋は長い時間集中して考える力を養える

プロ棋士の対局を見ていると、5時間や6時間と長い持ち時間に設定されています。
我々一般人からすると、そんなに持ち時間があって使いきれるのかと思うところですが、中にはこれでも足りないというプロもいるくらいです。
実際に、プロ棋士の将棋は、だいたい持ち時間を使いきっても将棋が終わらず、秒読みというルールに移行することもザラです。
これくらいの時間をかけて考えないと、一局の将棋を納得がいく形で終えることはできないことを示していると言えるでしょう。
試しに皆さんも一度将棋を指してみてください。
難しい局面に行き当たると、あの手がいいのか、それともこの手がいいのかと悩んでしまって、数十分くらい考えてしまうことも珍しくないはずです。
そして、こうした長時間考える能力は将棋以外にも役立ちます。
たとえば、宿題などでわからない問題を出された時、集中力がなければ子どもはすぐに投げ出してしまいます。
しかし、集中力があればじっくりと問題を考えて答えを出しやすくなるでしょう。
こうした集中力を養うためには将棋を指すのが一番です。

自分の頭で考えるからこそ将棋は楽しい

将棋には定石というものがあります。
このように、指せば少なくともすぐ負けることはないという手順なのですが、これを覚えておくと将棋に勝ちやすくなります。
そのため、将棋教室などではこうした定石を教えてくれるところが多いです。
とはいえ、すべての将棋が定石通りに進むわけではありません。
時には定石から外れて自分の力で指し手を考えなければいけない局面に迫られることもあります。
こういった場面では教科書通りに指すのではなく、自分の頭で指し手を決める思考力が必要になるでしょう。
こういった自分の頭で考える能力は勉強においても役立つこと間違いなしです。

まとめ

将棋を習い事にしたからといって、必ずしもプロ棋士になれるわけではありません。
プロ棋士はとても狭い門のため、よほどセンスがなければ勝ち残るのは難しいでしょう。
とはいえ、だからといって将棋を習い事にするのが無駄というわけではありません。
たとえプロ棋士になれなくても、礼儀作法や思考力など、その後の人生で必ず役に立つ能力を身につけることができます。